永井路子先生は、大正十四年、東京に生まれ、ほどなく父の郷里の古河町(現在の古河市)に移り茨城県立古河高等女学校(現在の古河二高)を経て、東京女子大学国語専攻部を卒業されました。
卒業後は小学館に入社し、雑誌「マドモアゼル」の副編集長などを務めた後、文筆業に入ります。昭和三十七年には、「近代説話」(司馬遼太郎、黒岩重伍、伊藤桂一」など、直木賞作家を多数排出した同人誌)の同人となり、昭和三十九年、「炎環」によって第五十二回直木質を受賞しました。
昭和五十七年には、「氷輪」で第二十一回女流文学賞を受賞。二年後の五十九年には、中世を扱った歴史小説に新風をもたらしたという功績によって、菊池寛賞を受賞。さらに、昭和六十三年には、「雲と風と」ほか一連の歴史小説で第二十二回吉川英治文学賞を受賞しております。
古代から現代に至る帽広い素材を扱い、既成の小鋭の枠にとらわれないユニークな小鋭を多数執筆されております。
また、小説や随筆などの文筆活動に加えて、近年はNHKの歴史番組の講師やコメンテーターを務めるなど放送の分野でも活躍され、平成九年には第四十八回放送文化賞を受賞されました。
作品の主なものは、市立図書館で読むことができます。代表作として、「山霧」「元就、そして女たち」(NHK大河ドラマ「毛利元就」原作)「炎環」「美貌の女帝」「この世をば」「望みしは何ぞ」「銀の館」などがあります。古河ゆかりの足利氏関連の著作としては、「つわものの賦」「太平記紀行」「異議あり日本史」「歴史の主役たち」(「変革期の人間像」改壊)などをあげることができます。
文学館では、先生の作品、先生と交遊のあった文学者の書簡や、文学賞、女性史に関する資料等を展示公開いたします。