文壇に新風を起こした文藝雑誌『近代説話』の特別展は、好評のうちに10月27日終了しました。文学館では特別展に関連した企画として、近代説話の生みの親の一人である直木賞作家であり大吉寺の住職でもある寺内大吉氏を迎えて、10月28日記念講演会を歴史博物館の2階の研修室で開催しました。寺内氏の講演は、現代の語部としての才能を遺憾無く発揮したもので、聴衆は氏の巧みな話術に抱腹絶倒、時に氏の該博な知識に感動。最後の法話にしんみりと故人を偲びながら命の大切さを教えられるといった極めて密度の濃いものでした。
寺内氏の講演にからみ、同日『近代説話展』の開催記念パーティーが文学館2階の唐草で開かれました。
同人としての出席者は、寺内氏の外、直木賞作家で古河3中の校歌の作詞者でもある伊藤桂一氏、同じく直木賞作家の永井路子氏、同人当時室生犀星賞を受賞し詩人であり作家としても活躍されている辻井喬氏の4人で、同人誌の発足当時は別として同人同士が集まることのほとんど無かった『近代説話』では異例のことで、文字通り同窓会の趣に近いものでした。
パーティーには、昨年惜しくも逝去された尾崎秀樹氏の夫人恵子さん、同じく長女の絵里子さん妹の田才秀季子さん、胡桃沢耕史夫人の清水幸子さん、斎藤芳樹氏の長男の英樹さんら遺族も加わり『近代説話』について、同人の消息、古河の歴史や文化について、『近代説話展』の講評等、話題は尽きることなく古河の地で、関係者が一同に集まれたことの喜びをかみしめることのできたパーティーとなりました。
席上で寺内氏は「文学は時がたてば消えていくものだが、このようなかたちで展覧会を開催していただけるのは関係者として大変ありがたいことである」。伊藤氏は「近代説話の同人も何人かは亡くなってしまったが、今日このような企画で、辻井さんはじめ同人の何人かと再会できてうれしい。今後の企画にも出来うることであれば、喜んで協力していきたい」と述べています。
特別展は終了しましたが、文学館では展覧会の図録を引き続き販売していますので、興味のあるかたは、文学館受付で求めください。
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